• テキストサイズ

【黒子のバスケ】ブルーな愛情

第11章 優しさ



「ハァ…ハッ…っ」


何で…どうしてこんなところにいるの…!?
菅原くんとはもう二度と会わないと思ったのに…!


私は必死に走った。
彼が帰って来てしまった以上、私が彼から遠ざかるしかない。


逃げなきゃ。

逃げなきゃ、逃げなきゃ、逃げなきゃ…!


私はもう、あの視線に耐えられない…!


「瑠衣!」


ぐんと腕を引っ張られ、後ろに倒れ込んだ。
誰かに支えられる感覚に顔を上げた途端、泣きそうになった。


「大輝…!」

「…おい、何で泣きそうになってんだよ。やけに必死に走ってたし…どうした?」


戸惑った表情をする大輝に縋りつき、事の経緯を話した。


全て聞き終わった大輝は、一つ息を吐き頭をかきむしった。


「菅原漣か…あいつアメリカから帰ってきてたんだな」

「そうみたい…でも、こんな所で会うなんて…」

「…やっぱ今でも、菅原の顔も見たくないか?」

「…勿論」


固く握り締めた手が震えた。











3年前、小学五年生の時、

私は菅原漣に出会った。


そして彼は、私の生活を変えていった。
/ 156ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp