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【おそ松さん】マツノトクエスト

第28章 【番外編】マツノトクエスト 第二十七話



 そんな話の中、さっき私がいた部屋、ケロべロスがいる所。
 そこから乱闘の音が聞こえる。

 なんだろうとチョロ松と顔を合わせて耳を壁に当てて二人で息を殺して静かに聞いてみた。

「あっぶなー! なんでぼくらがこんな所で戦わなきゃいけない訳ぇ?! もうおそ松兄さんもナス子姉もどこに行っちゃったのさ~」

「大丈夫かとどまぁつ! このモンスターの気を引くのはこの俺カラ松に任せて先に……」

「ありがとうカラ松兄さん!! 頑張って、ぼくはこっちの宴会の扉の所で見てるから早く鍵を奪って!!」

 この声は……
 カラ松とトド松だ。

「チョロ松、この声!」

「あぁ、嫌でもわかるよ。あの二人が来たんだね、さすがに放っておく事も出来ないし助けるしかないな」

 さっきは1対1の戦い。
 でも今は4対1で分が悪い訳ではない。

 扉を回転させ、私とチョロ松はまたケロべロスの部屋に戻る。

 と、カラ松が完全に頭から噛みつかれていながら回復薬を大量に食べていて、もう一方のトド松がカラ松を応援している。
 そう、ただ応援している。

「ちょっ、カラ松うぅぅ! 無事かー?!」

 大量に頭から血を流していた為心配せずにはいられずに状況など無視して大声を出してしまった。

「?! ナス子、無事だったか! 良かった」

「いや、無事じゃないのはお前だろカラ松!」

 もう回復薬だけじゃ回復しきれないんじゃないかってくらいダラダラと赤い水を頭から垂らしているカラ松は私に気づき、安心した顔をしているのだが、こちらとしてはその台詞に黙っていられず久々のチョロ松の突っ込みが入る。

「チョロ松兄さん! ……え、なんでここに? どういう事?!」

「話は後! 先にコイツをやっつけるよっ」

 杖を構え、一歩前に出たチョロ松、その後ろで私はハリセンを構える。
 突然のチョロ松の登場に一瞬ビックリなカラ松、トド松。
 でも今は緊急事態ともあってすぐに戦闘態勢に入る。

 カラ松は自分に噛みついていたモンスターの頭を両手で掴み、クルンと回転して顔面に蹴りをヒットさせた。

【 カラ松の攻撃 蹴り技のクリティカル 】

 最初からやれ、最初から!
 
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