第28章 【番外編】マツノトクエスト 第二十七話
今まではトド松、カラ松は納得させて呪いを解除した。
おそ松は私の事故が原因で自然に記憶が戻ってくれたようなものだったけど、今回は私から無理やり口付けた訳だしちょっと今までとは違う。
チョロ松に呪いの経緯を説明し、回復もしてやるとやっと腰を起き上がらせてその場に胡坐をかきながらウンウンと話を聞いてくれた。
「一瞬コイツ僕の事好きなのか?とか思ったけど、まぁ一瞬だけね。記憶戻ったら全くそんな事思わないし自分自身も何も感じないって言うか……言っちゃえば本当に姉弟とした軽はずみな遊びみたいな感じだし、ただの呪い解除って言うならもうそれはキスじゃなくて口と口を合わせる行為でキスじゃないから。ていうか認めないよね? 初キスがこれじゃ僕だって救われないっていうの? だから動揺とかそんなのは全くないって言うか状況と場所がそうさせたって言うの? それに━━━━━━」
「わかったわかった! 話が長い!! ってか動揺してないとか言いながら汗凄いんだけど?! チョロ松の言ってた通り、これは呪いを解くためだけにした口を合わせる行為であってキスじゃない! OK?」
「だからわかってるって、汗だってこの部屋が暑いから掻いただけだし! 勘違いすんなよ?!」
「ツンデレかよ?!」
思い出した直後、急に早口になって異論を唱えるチョロ松は急にツンデレになり相変らずの自論がウザイ。
ま、納得してくれたならいいけどね別に。
あ~、これで四人!!
四人の記憶も戻ったし、仲間にもなったぞぉおお!
後二人探せば今度こそ皆で楽しい冒険が出来る。
「そうそう、聞きたかったんだけど」
「ん、なに?」
チョロ松は私がさっき勝手に広げたポスターを丸め、グッズ等々を一つの場所に纏めている。
「なんで私が盗賊に変装してたのに正体わかったの?」
「あぁ、その事か。………あれ? なんでだろう?」
聞いた私に逆に質問で返され首を傾ける。