• テキストサイズ

【おそ松さん】マツノトクエスト

第25章 【番外編】マツノトクエスト 第二十四話



「おそま━━━━んぐっ」

 振り返っておそ松に知らせようとするも、急におそ松の手が伸び私の口を押え、小汚い布を被せられてそこに寝かされてしまう。

「し……っ」

 バタバタと言う足音が外から聞こえ、それが部屋の中に入ってきたんだなと理解する。
 大人しくしてろと言うようにおそ松に至近距離で見られて頷くのだが押えられた手は離してもらえず苦しい。
 身を縮められてくっつくような形になってしまい汚い布団で臭いハズの場所もおそ松の身体の臭いのお陰かそこまで気にならない。

「魔王の配下って言っても大した事なさそうだなぁ? さっきお頭の部屋に行ったヤツだろ?」

「ああ、しかも誰も供につけてない辺り俺らの事舐めてるとしか言えねぇよなー。いっそ宴が終わったら狩るか……?」

「あぁ、それいいな! 魔王の所って言ったら金目の物も持ってそうだしな、ぎゃはははは」

 声は二人。
 この部屋の人達かな。
 見えないから声しか確認できないけど。

「他の奴にも言っておこうぜ? あ、お頭には一応まだ秘密な、バレたらどうなるかわかんねぇし!!」

「わーかってるってぇ! あ、そういやさっき襲った旅人の服見てくれよ、これどうよ? カッコよくね?!」

 うわぁ、リアル。
 やっぱり旅人を襲ってるってのは本当だったんだね。 

「そうかぁ、なんかちょっと成金な感じじゃね? 売っぱらっちまおうぜ?」

「あ゛ぁ?! なんだよ、似合わねぇっつーのかよ!!」

「んだよキレてんじゃねぇよ! お前が聞いてきたから俺は素直に言っただけだろうがっ」

「ヤんのかゴルァ」

「やってやろうじゃねぇかゴルァ」

 ドス、バシ、ドカって音が聞こえてるんですけどっぉぉぉ、怖!!
 血気盛ん過ぎやしませんかね。


/ 353ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp