第22章 【番外編】マツノトクエスト 第二十一章
結局、選んだ装備はやっぱりと言うか……私の意思とは関係なくトド松の選んだ装備に決定された。
「なんでいつも私に選ばせてくれないのだお前たち、お姉ちゃんは悲しい、組み分け帽子欲しかった……」
邪魔なリボンいっぱいの服、黒いフリル、大きな帽子。
まぁ、ゲーム世界だしこういうのも悪くないかもしれないけど幼馴染達にそれを目の前で見られてると思うとこっ恥ずかしいよね。
「いいじゃん、似合ってるよ? 別に年齢とかも気にならないし」
「絶対に俺が選んだ装備の方が目立つと思ったんだが……」
「ちぇ~、着たら面白かったのにぃ」
「カラ松のは着たら絶対にモンスターのタゲが私に最初に向くだろうし、おそ松はただ面白いからそれにしろって言ってただけでしょー!」
と、いう事で黒ローブVSトド松チョイスになったのだが3人共トド松の装備を選び多数決で負けた。
着るのは私なのに。
「まぁ、そうだけどさぁ。でも今のも似合ってんだからいいでしょ! ステータスだってお前が選んだのより高い訳だし、この前よりはボロボロにならないんじゃね?」
「そう、だね。もう買っちゃったし暫くはこの装備でいくかぁ……ほ、ホントに似合ってる?」
ブツブツ言ってても仕方ないので腹を括って今の装備に無理やり満足させる私。
やっぱ自信ないので似合ってるか聞いちゃう辺りお洒落服慣れてません感がダダ漏れだ。
「そんな照れなくっても大丈夫だよ姉さん、ちゃんと似合ってるよ? 見慣れはしないけど」
「俺の選んだ装備の方が似合っていたとは思うがその装備も悪くないぞナス子、見慣れはしないが……」
「見慣れないは言わなくてよろしいわ!」
カラ松はまだ残念そうにこっちを見てるけど、お前のそのファッションセンスへの自信はいつもどこから来るのかと思ってしまう。