第22章 【番外編】マツノトクエスト 第二十一章
「え、じゃあぼくのは検討するって事? へへっ、いつもはクソダサいナス子姉だけどゲーム世界では少しはセンスあるんだね! ナス子姉の選んだ装備は無難すぎるけどっ」
そんなに無難かな? 真っ黒いローブもそれっぽくて可愛いと思うんだけど。
もし誰かに奇襲されても夜ならそのまま闇に溶け込めるし便利じゃないのかと思うんだけどなぁ。
それより私はこの変な帽子が好きだ。
「一応セットの方が安いみたいだね? 他の装備全部別々で揃えると20000G以上はいっちゃうし今この店の装備を選ぶならぼくらが選んだ全セットを買う方がお得だねぇ」
「だよねぇ、それなら私の選んだやつがいいかなぁ、ステータスは皆が選んだのよりは低いけど値段は一番安いし」
何気に安いを強調して自分の装備を推す。
他の3人は選んだ装備をまだ放そうとせずこっちをマジマジ見ているけどカラ松とおそ松のは絶対に着ないから、ホントに。
ただトド松のはなんか魔法少女っぽさがあるっていうのかなぁ、もっと若い子が着る装備じゃんあれって感じだしなぁ。
可愛いとは思うよ、でもリボン邪魔だよね。
「えー、つまんねぇ!! せめて試着だけでも……」
「そうだぞナス子、何事も経験と言うだろう。着てみたら思っているよりも着心地がいいかもしれないぞ?」
しつこいぞ長兄。
「試着はしません!」
「あ、もしかして体型的に着れないとかぁ? 大丈夫大丈夫、この世界のはサイズとか関係な━━━ブホォ」
「うううう、うっさいな! サイズとか気にしてないから!!」
そして煩いぞ長男。
これからクエストなのでハリセンでは叩かず足を思い切り踏んでやった。
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