第17章 【番外編】マツノトクエスト 第十六章
━━━━━━━━━━パァ
眩い青い光が、カラ松の股間から発せられている。
やはり何かと連動しているのか、あとこの光景何度見なきゃいけないんだろう。
【 ナス子 は カラ松 の 呪いの解除 に 成功 した!】
「………っぷはっ!」
「…………」
カラ松は自分の股間を見て発光する青い光と、恐る恐ると自分の唇に手をあてる。
少しの間、何かを考えるカラ松が目を見開くと、急に立ち上がって前方から抱きしめられてしまった。
「━━━━━っ! し、シスター……いや、ナス子。そしてトド松! わかる、わかるぞ! 俺のメモリーが全て蘇ったようだっ」
「ぐっ、苦じ……」
昨日のトド松よりも、力馬鹿のカラ松に思い切りギュウギュウにされて呼吸が苦しく、じたばた暴れようにも感極まったカラ松は私を離さない。
そこにトド松が割って入ってくれて、やっとカラ松の馬鹿力から解放された私。
先程出た文字からするに、呪いの解除は成功したようで、カラ松もメモリーがどうのこうの言ってるから思い出したのだろう。
「カラ松兄さん、ぼくの事わかる? ナス子姉の事も」
「ああ! 勿論だ! 家事もロクに出来ない可哀想なシスターとあざとい末弟トド松……何故俺はこんな大切な事を忘れていたんだ……」
「多分、それがこのゲームの仕様なのかね? それともバグかなとも思ったけど、呪いって出てるって事はやっぱ仕様かなぁ。多分その為に私の役割があったんだろうね、軽くディスられてる気がするけど」
「あ、え、いや……なっなるほど、しかしまだおそ松とチョロ松は思い出してはいないんだよな?」