Little lieR【イケヴァン◆ifイベ原作】
第2章 君の声
心が枯れ果てている………か」
(レフィリア。キミはなにを抱えているの………?)
重荷なことは確かだろう。それは彼女の瞳を見れば分かった。
だけど。
心から微笑ってほしい。できれば………。
そこまで思考に載せて、ハッとした。
(俺はレフィリアを………。)
胸に手を置くと、すこし速い生者の証が伝わってくる。
「はは………。」
ずるずると座り込んだ。
(俺は最初、ヴァンパイアでも簡単に俺を好きになると思ってた)
だけどそれは、誤りだったのだ。そのことを思い知らされる。
「俺を好きになってよ。………レフィリア」
分かってる。彼女の胸の中は、きっと途方もなく空っぽなのだろう。
だけど、愛し始めているから。………好きになってしまったから。
(ねぇレフィリア。キミの隣りにいたいって思っちゃう俺は、馬鹿なのかな?)
マグカップを置くと、そのままベッドへとダイブする。
「レフィリア………。」
呟かれた名は、悲しい程優しく響いた。