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憂鬱王子はキスをくれない. / ハイキュー

第1章 憂鬱王子はキスをくれない.



「 食後のフルーツもあるよ
食べたい人は自分でお皿に取ってね 」

陽葵が大量のフルーツが盛られた皿を
テーブルの上ににこやかに置いていた

「 美雨ちゃんも食べていいんだよ? 」

「 本当ですか?!いただきますっ 」

人一倍瞳をギラギラさせているおチビが
葡萄に手を伸ばそうとするのが見えたので
すかさず横から手でパチンッと軽く叩いた
おチビは驚いた顔をしながらこちらを見る

「 黒尾さん、何するんですか 」

「 お前は食わなくて良し
メイドって呼ばれてるくらいなんだし
少しくらい痩せた方が良いんじゃない?
お前は陽葵を見習え、幼児体形のチビ 」

「 鉄くん あんまりいじめちゃダメだよ 」

俺の言葉に陽葵がやんわりと止めに入った
おチビは悔しそうにして口を尖らせながら
伸ばしていた手を黙って引っ込めて睨んだ

「 俺は沢山食べる子嫌いじゃないよ
美雨ちゃんは本当に幸せそうに食べるし
そうゆう所って無邪気で可愛いじゃんか 」

「 俺もそうゆう子の方が好きだべ! 」

及川はやっぱり女を甘やかす癖があんな …
こうやって甘やかすから調子のるんだろ?
ただでさえ自己管理すら出来てねえのに
周りが甘やかしたらもっと自分に甘くなる
俺はただ呆れながら吐き出すように言った

「 こいつを甘やかすなって 」

「 黒尾さんの言う通りですよ
少し痩せないと健康上よろしく無いですね 」

「 メイド服着れなくなるデショ 」

俺の言葉に続くように赤葦とツッキーが言う
もう本当になんと言うか、仰る通りですよ。
こいつらとはやっぱりなんと言うか気が合う
少し冷めてて現実的と言うかなんと言うか …
3人の言葉を聞いておチビはただ黙っていた
俺はフルーツには一切手をつける事などなく
そのまま急ぎ足で会社へと向かって行った

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