第3章 ONE PIECE 今頃気付くなんて/Ace
「久しいな。」
部屋を開けて直ぐに掛けられた声に、胸が高鳴った。
何年ぶりだろう。
幼かった頃の記憶と照らし合わせてみるが、憧れていた頃の貴方と何ら変わらない。
凄く長かった。
凄く会いたかった。
「何を遠慮してるんだ?コッチに来いよ。」
扉の前にいつまでも突っ立っている私に対し、シャンクスは優しく笑んで手招きしてくれる。
私はシャンクスが座るベッドの隣へ座ると、身長差のある彼を見上げた。
『ねぇ、いつまで一緒にいられ、ッん…』
チュッ。
可愛らしいリップ音が聞こえたかと思うと、スッと離れ…“シィー”と人差し指が口元に当てれた。
「…会ったばかりだってぇのに、その言葉は野暮だぜ?」
掠れた声と傷跡のある目のウィンク。
大人の魅力全開の彼に頭がクラっとした。
『ぁ、だめ…シャン、クス…』
お酒の匂いと汗の匂いが混ざり、酷く甘ったるい。
「ハァ、お前…なかなか良い女になったな。」
"あんなにお転婆チビだったのに…"
シャンクスは昔を懐かしみながらも"変な感じだ"と言って体に触れる。
──嬉しい。
いくら私が迫っても一切相手にしてくれなかったあのシャンクスが、"女"として見てくれる。
『ん…あっ…』
誰にも触らせたことの無い領域。
その刺激の強さに耐えられず、声が漏れていく。