第24章 幸村の誕生日
「幸〜っ。遅れてごめーん。お待たせ〜」
少し離れた所から華月が手を振り、足早にやってくる。
「おーっ。おっせーー…よ……華月っ、
走って来い!」
「え?あっ、うんっっ」
声が届いて、何も知らないまま華月が駆けて来た。
引くように手を取ると、胸に抱きしめる。
「おっ前っ、何連れて来てんだよっ💢」
安堵しながらも、幸村は華月を叱った。
「えっ、何を突然っ、ちょっと遅くなったからって、そんなに怒らなくてもいいでしょ‼︎」
出会って突然、頭ごなしに叱責された華月が、怒って言い返した。
「ばっっか、ちげーよっ!
遅くなった事なんて、怒ってねー」
「じゃ、なんなのよっ💢」
「心配してんじゃねーか…」
「え?」
「あんなヤツらに後つけられて…何もなかったか?」
そう言われて振り返った後方にはーー……。