第5章 第二夜
あはは、とマナが苦笑いする
「そういえば…最近は学校でしか見かけないね」
華澄がそう呟いているとガチャリと扉が開く
「こんにちはー…」
「あら、噂をすればなんとかね」
クスッと笑いながら言う奏
扉を開けて入ってきたのは奏たちと同い年くらいの少年に一斉に視線が向けられらた
「……あの?」
いきなり向けられた視線に戸惑う少年に奏が話掛ける
「久しぶりだね、咲哉くん」
「あ…奏さん!久しぶりです」
そう…部屋に入ってきたのはマナの弟の咲哉
「それに、皆さん来てたんですね」
(へー…こいつが咲哉か)
悠太から見た咲哉の第一印象はどこにでも居そうな普通の男の子
すると奏は悠太を紹介し始めた
「あ、紹介するね。彼は篠原悠太くん」
「はじめまして、折坂咲哉です」
「どうも」
お互いに握手する二人
「久しぶりだな、咲哉くん」
「洸さん!久しぶりです」
それぞれ短い挨拶を終えると咲哉はすぐさま奏のところに行き何かの資料を見せる
「これは?」
「最近こっちに来れなかったその分のジャッジメントの様子です」
「気が利くねー、咲哉くん」