第5章 第二夜
「……」
「…」
すべてを話したあと二人は唖然とした
二人にとっては信じられない話だから驚くのは仕方なかった
「これが、MEEOが出来た理由よ」
「…」
「華澄、圭斗。二人がこれを聞いてどう思ったかはあたしにはわからない。だからここを辞めて一般人に戻るか残るか二人が決めればいい」
二人が動揺してなかなか言葉が出ないのはわかっていた
そして悠太にも再確認をした奏
「篠原くんは…」
「オレはここに入るぜ。やらなきゃならないことだってあるし、母さんとの約束もあるからな」
「そう…」
再び、華澄と圭斗に視線を戻す
「奏、あたしは逃げないよ」
「華澄…」
「あの日、あの時から奏に付いていくって決めたもん」
「オレも華澄ちゃんと同意見だ」
「二人ともありがとう」
フッと笑いながらお礼を言う奏
その表情に安堵する二人
「上に報告してくるから、もう解散していいわよ」
そう言って奏は出て行こうとドアノブに手を掛ける 部屋から出る前に悠太のほうを少し振り向む
「篠原くん…」
「ん?」
「夕紀さんのこと…ごめんなさい」
そう言って奏は出て行った