第5章 第二夜
ふと、窓を見て悠太が来たことに気付く圭斗
「ん?なんか持ってんな、あいつ」
「あ…ホントだ。なんだろうアレ…」
華澄もつられて窓を見る
すると悠太が手に何かを持っているのに気付く
「とりあえず、華澄迎えにいってくれる?受付の人には“うちの特別総指揮官から直に呼ばれた方”って言って」
「ん、わかった」
そう言って華澄はテレポートで下に降りる
下の受付では悠太が居た
それに気付いて華澄が受付の人に声を掛ける
「失礼」
「あ…朝倉さん!!お疲れさまです」
「華澄ちゃん…」
悠太も華澄に気付く
ニコッと微笑んだあと視線を受付の男性に戻す
「お疲れさま。彼、うちの特別総指揮官に直に呼ばれた方なのよ」
「水城さんが!?……これは失礼しました。どうぞ中へ」
「ありがと」
「……」
悠太は何がなんだかわからないという感じになっていた
「篠原くん、こっちよ」
「あ…あぁ」
戸惑いながらも華澄に付いていく
そして気になっていたことを口にする
「華澄ちゃん」
「ん?」
「“特別総指揮官”って…」
「奏のことよ」
華澄に間髪入れずに答える