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【ヒロアカ】Don't touch me.【轟】

第3章 Declaration



「13号にイレイザーヘッドですか…先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここに居るはずですが」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」

黒い靄がかった異形型のヴィランに相澤先生が歯を噛む。先日、校内にマスコミが侵入した事件…彼らが企て今日に備えたということ?
八百万さんが13号先生に侵入者センサーについて問うと確かに設置されているとのこと。それが反応しないということは、ヴィランの中にそういう個性を持った者がいる。そして、校舎から離れたこの施設で授業が行われる時間はごく限られている。

「これは用意周到に画策された、奇襲だ」

轟くんの言葉に皆が息を呑む。すぐに相澤先生は避難、そして外への連絡を指示した。13号先生と私達が避難するとして相澤先生は?緑谷くんが先生一人でこの数を相手にすることへの不安をぶつける。確かに先生の個性を消す力は強い。けど、敵全員の個性を消し捕らえるのは難しいだろう。

「一芸だけじゃヒーローは務まらん」

私達の不安を飛ばすように相澤先生は言い放った。13号先生に生徒達を頼むと言い残して、一人ヴィランの群れに飛び込んでいく。
先生が負けるわけないって、思ってるのに。嫌な予感は増すばかりで不安が口をついて出ないように唇をきつく結んだ。

「まりちゃん大丈夫?」

ケロ、と小さく鳴いて心配してくれる梅雨ちゃん。私は大丈夫と頷いて避難すべく皆について出口へ向かう。梅雨ちゃんは尚も心配げな表情で私を見つめていた。

その時、地面に黒い靄が現れ─

「はじめまして。我々はヴィラン連合。僭越ながらこの度ヒーローの巣窟、雄英高校に入らせて頂いたのは…」

平和の象徴、オールマイトに息絶えて頂きたいと思っての事でして。

黒い靄と同じような相貌のヴィランがそう告げる。敵の狙いはオールマイト殺害…?
警戒態勢を取りヴィランを睨みつけると、ザッと砂を蹴る音がした。ヴィランの話が終わるより先に爆豪くんと切島くんがヴィランに向かって飛び出したのだ。指先をヴィランに向けていた13号先生が声を上げるとほぼ同時に爆風が吹き上がり、辺りに煙が立ち込めた。



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