第1章 エレベーターで
風林の声は挿入されてから全く同じ甘く短い声には違いないが、若干切羽詰まった色が混ざり始めた事に気付いた焦凍は、ただ腰を打ち付けるだけだった動作に奥をグリグリと押し込む動作を加え、風林を追い込む。
「はぁっ…ココ、好きだろ?風林…」
「はあ!あ!しゅきぃ!とろろひく、やあ、いっちゃ!―――!」
「ッ!」
挿入したのは片手で足りる回数とは確かに多いとは言えないが、互いに愛し合い求め合っている二人に回数など関係なく、互いに相手が気持ちよくなるように…そう願いつつ続けた行為で昇天する事の何と甘美なことか。
ビュルビュルと吐き出される白濁で腹部が満たされた後、風林は荒い息を整えて、また言うのだ。
「ね、もういっかい……」