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王の孔雀石【ONE PIECE 】

第2章 中編 古代都市シャンドラ



「逃げないのか?」

ユーリの頬を撫でながらその瞳を覗き込むシャンクス。

彼の瞳に映るユーリは、大人しかった。

彼女だって本気を出せば逃げることなど容易だろう。

それをしないのは、様子を見てるのか、困惑してるのか、それともまた別の理由があるのか。

「それは時と場合によります」

真っすぐとシャンクスを見つめる彼女は、彼の真意を探っているようだった。

「…そうか。逃げる選択肢があるなら仕方ねぇな」

シャンクスがベットの脇に手を伸ばし、何かを掴む。

それが何か分かったユーリは力を解放しようとするが、僅かな差でシャンクスの方が早かった。

ユーリの右手に付けられた黒い腕輪。

それは、はるか昔に作られた、対古代兵器用に作られた制御装置だ。

何故それを彼が持っているか分からない。

ユーリは信じられないと言った表情で彼を見た。

「先に言っておくが、おまえを壊そうとか、そういうのじゃねぇぞ」

苦笑を浮かべる彼の表情は一見何時もの様に見えるが、状況が状況なだけに違和感しかなかった。

腕輪を外そうと試すが、傷一つ付けられない。

そうなると、この腕輪は本物だという事になる。

ユーリは益々信じられないと言った表情になった。

「残された時間もねぇし、多少強引になるが」



…許せよ。


そんな言葉が聞こえたかと思うと、口づけられた。

視界一杯に広がる、恐ろしく整った顔。

口内を割って差し込まれた舌が、好き勝手舐め上げる。

ユーリは状況が理解できずされるがままだった。







「…ここは人と同じなんだな」

暫く経つと口付けから解放された。

彼の唾液で濡れた唇に、ゆっくりと指を這わせられる。

そのまま口内に差し込まれると、再び翻弄された。

「…っ…」

「まぁ、流石に下は違うんだろうな」

ユーリが何か言いたげな視線を寄こしているのを無視して這わされる手。

口内に入れていた指を引き抜かれると、そのままいとも簡単に服を剥ぎ取られた。


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