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【文豪ストレイドッグス】死んだら友人とトリップした件。

第1章 トリップしちゃったんだけどどうしよう(白目)


「君の名前、何て云うんだい?」
優しく私に微笑みかけてくる太宰さん。
「…月村澪、です。」
一つ一つ、しっかり台詞を考えながら口を開く。
「澪ちゃんって云うんだね。いい名前だ。」
私の目を見据えて太宰さんは云った。
「ここ、私の働いてる会社なんだけど、何で今此処にいるかわかるかい?」
…武装探偵社、ってこと…?
つまり、ここは武装探偵社の医務室…
「……いえ。」
…トリップものの一般論を考えよう。
だいたいトリップした人は孤児って云う設定…戸籍がないって人も偶にいるけど、神様きっとそんなに酷くないでしょ。
一般論で行こう。それできっと凡ての言い訳ができる…筈。
「そうだよね。
…君、路地裏で倒れてた所を私が見つけたんだけど…身に覚えはあるかい?」
有るわけない。
つまり、さっき死んだばっかじゃないってこと…?
「…ごめんなさい。ない、です。」
少し下を向いて答える。
「そうかい。君、家は何処だい?」
目を細めて太宰さんが云う。

まるで、私の家が存在しないことをもう判っているかのように。
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