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あなたを守るために

第3章 大切な思い出



懐かしい夢を見た




子供の頃の私が海で溺れている


(苦しい…
息が出来ない
ああ、このまま死んじゃうんだ
でも、死んだら苦しいのもなくなるよね)


そう思った時、助けてくれたのは彼だった


『ゲホッゲホッ……はぁ…はぁ…』

《大丈夫?!》

『なんで…(小声)』

《え?》

『何で助けたのよ!
私は生きる意味のない人間なんだ!!
ほっといてくれたらよかったのに!
助けられたら生きる事を諦められなくなるだろ!!』


私は泣きながら叫んだ


《生きる意味ないなんて悲しいこと言わないで
こんな事言われたって気味悪く思われるかもしれないけど
前に一度、君を見かけたことがあるんだ》

『だから、何?!』


男の子が顔を赤くする


《一目惚れ…だと思う
君を守りたいって思った》


その言葉を聞いて自分の怒りが静まっていく


『何それ、意味わかんない』

《そうだよね、でも生きててくれてよかった(ニコッ》




目が覚めそこで夢は終わった


(懐かしい…あの笑顔に不覚にもキュンときたんだ
あんな言葉に落ちるなんて)


もう一度目を瞑る


(あの笑顔は私が絶対に守る)


そう改めて決心した


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