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【ヒロアカ】自己犠牲ヒーロー

第5章 渡る世間に鬼はなし


春香の弟が私達の元に戻ってくると、近くの公園で遊びたいと言い出したので、3人で行きました。
私達3人で遊ぶ事と言えば1つだけ。個性を使った鬼ごっこです。
私達の家系は「影」に纏わる個性が発現しやすかったので、私は勿論、春香も弟も個性は自然とそうなります。
私は影に入る個性。
春香は影を縛る個性。
弟は陰に移る個性。
今思えば、私達は危険な個性を持っていました。
その個性の所為で、今の春香が存在し、春香の弟が居ないのですから。

その時、私は子供すぎました。もっと冷静であれば、あんな事にはならなかったのです。

春香が鬼で、私と弟が逃げる。
私はいつもみたいに木の陰に入って息を潜めていると、私が居ることを知らずに弟は私の隣の木の陰になりました。それが彼の個性です。
陰に完全に入ってしまうと、どこに居るのか分からなくなりますが、息が出来ないので、たまに陰から顔を出します。
弟は春香にその瞬間を見られました。
春香が弟の動きを封じるために、影を縛りにかかります。
簡単にそうさせてくれないのが彼女の弟です。すぐに木の陰から抜け出し、地上に出て走り出す。
春香は弟を射程圏内に捉えると個性を発動させ、弟を縛る。
動きを縛られた弟は個性を発動してしまい、春香の影に移りました。
私は助けようとしましたが遅すぎました。
弟は陰に移る個性。
意思のない物体の陰に完全同化することができ、気配もその物になります。
意思のある物体の影に完全同化したら、気配もその物になります。
つまり、意思のある物体と意思のある物体が1つに混ざる。













見た目は10歳まで成長した春香の弟。









でも中身は__







「どう……しよ……私……」









春香だ。





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