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夢操り屋 凛 第三章

第5章 踏み出した、一歩。


…一番に目を覚ましたのは私で、
そのすぐ後に浩二君が目を覚ました。

「う…。だりぃ~…。…ちゅうか、マジだるいんやけど。
 凛、お前、毎回こんなんなん?」

頭をかきながら、浩二君はだるそうに
起き上がろうとした。

「お疲れ様。…助けてくれて、ありがとう。」

そう言いながら、私は手を差し出した。
いつも浩二君がしてくれるように…。

フッと笑いながら、浩二君は私の手を取った。


しばらくして、目を覚ました先輩は、
私達に深々と頭を下げた。

「本当にありがとう。やっぱり恐怖は消えないんやけど、
 今は犯人が捕まったってゆう実感がちゃんとある。
 前に進む勇気もちゃんと出来たから。」

「夢もまだ見るかも知れないけど、もう大丈夫やね。
 凛ちゃんと浩二君がタッグを組んで
 また助けてくれるもんね。」

そう言って、先輩はただでさえ綺麗なのに、
より一層綺麗な笑顔で微笑んだ…。

ヤバいよ…その顔。
女の私でも惚れそうやん!!

そんな事を考えながら、横目に見た浩二君は、
かなり疲れたのか、まだ机でうなだれていた。

フフ…格好よかったよ。…浩二君。
 













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