• テキストサイズ

イケメン戦国【秘密の花園】

第13章 今夜は朝まで離さない/後編/R18




「そっかぁ」


莉菜さんは納得(?)したのかニコニコしてる。

ニコニコって… どういう心理なんだろう。


「良かった、佐助くんが初めてじゃなくて」

「…?」


良かった、とは?


「二人とも初めてだったら どうしたらいいか分からないから困るなぁって」


…なるほど、そういうことか。

てっきり過去の女性遍歴に対して嫉妬心や嫌悪感を持たれてしまうとばかり。


「ごめん 莉菜さん。俺が初めてじゃないってことを伝えたら、もしかしたら君に嫌がられるんじゃないかって… 実は少しだけ思ってた」

「私が、嫌がる?」

「うん。交際相手の過去に敏感な人もいるだろうから」

「佐助くんの過去に対して、私がヤキモチ妬くってこと?」

「そんな感じ」

「ヤキモチかぁ、うーん…」


莉菜さんが顎に手を置いて考え込む。

もしかして俺、またやらかしたかもしれない。

『良かった』と言われて拍子抜けしたからって特に掘り下げなくていいところを掘り下げてしまったんじゃ。


「よく考えてみたら… ヤキモチ妬くかも」


ああ やっぱり。

俺の余計なひと言のせいで莉菜さんの表情は曇り、眉間にシワが刻まれる。


「だって佐助くん、私以外の女の人をさっきみたいに触ったりしたことあるってことだよね?」

「っ」


違う。

…いや、違うことはないな。

でも違うんだ。


"ヤキモチなんて妬く必要は全くない"

"俺が本気で好きになったのは君だけ"

"今までの相手に恋愛感情は無かった"


何か言ってあげたいけど どれもこれも薄っぺらな言い訳をしてるみたいで……


「莉菜さん、俺は、」


それ以上言葉が続かず、背中を冷たい汗がつたう。


/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp