第13章 今夜は朝まで離さない/後編/R18
「そうだ。今日はデザートに月見団子を用意してたんだけど、さっき出し忘れたな」
「月見団、子?」
「うん。どうする? 今から食べる?」
首筋に頬ずりしながら問いかける。
答えを聞く前に、一度だけ肌に吸い付いた。
「っ!」
「月見団子食べたい?」
「た、たべ…」
「それとも もうこのまま……」
「…んっ」
今度は吸い付いた部分に舌を這わせる。
そこから耳までを何度か舌で往復しながら答えを待つ。
「はぁ、はぁ、さ、佐助くんは…?」
「俺…? 俺は月見団子より……」
ー 莉菜さんを食べたい ー
耳の穴に息を吹きかけるように囁くと、莉菜さんの身体がフルッと揺れた。
「っ、私も… このままが、いい」
「莉菜さん……」
右手を莉菜さんの頬に添え、後ろを振り向かせるようにして唇を奪う。
「ん…」
約1カ月ぶりのキスに、頭の芯から蕩けそうだ。
「ぁ、ふ…っ………」
濃厚に舌を絡めるのと並行し、身体のラインに沿って手を動かしていった。
腕から脇腹、骨盤、そしてお腹をなぞった後、甚平の上から乳房を揉む。
最初は軽く、少しずつ大胆に。
すると、
「や……」
莉菜さんが、胸を揉む俺の手に 自分の手を重ねた。
…?
制止させようとしてる?
生地の上からとは言え、いきなり無遠慮に揉まれて不快だったのかもしれない。
少し性急過ぎたか……