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イケメン戦国【秘密の花園】

第12章 今夜は朝まで離さない/中編




しばらくして。


「ごめん、みっともない所を見せてしまって」


いつもの様子に戻った佐助くんが、少し身体を離して恥ずかしそうに微笑んだ。


「縁起でもないけど、君を失うかもしれないと想像しただけで 俺はこんなになる」

「クス… でもそれは きっと私もそう」

「え…?」

「佐助くんが、戦や仕事で怪我をしたり何かあったらと思うと毎日気が気じゃないよ」

「そうか…… つらい想いをさせて本当にすまない」

「ううん…」


いつの間にか私達、そんな風に想い合ってたんだね…


佐助くんには出会ってすぐの頃から特別なものを感じていた。

友達期間を経て恋人としてお付き合いしてるうちに、もっともっと特別になって。

友達、家族、恋人、

それを全部引っくるめたような存在っていうか。


佐助くんが居なかったら、私……


(グゥ〜)


「わっ!」


真面目な雰囲気をぶち壊すかのように私のお腹の音が鳴り、二人で顔を見合わせた。


「…ごめん、、、こんな時に」

「朝から何も食べてないんだし無理もない。俺もお腹すいたな。雑炊を作っておいたから一緒に食べよう」

「雑炊!?ありがとう!」


食事の準備をお手伝いしようと布団から出て立ち上がる。


薬の影響でフラつくかもしれないから座っててと言われたけど

佐助くんが雑炊の仕上げをしてくれてる間に布団を畳み、ちゃぶ台を用意した。


「あとは お茶碗と、お箸と…」


食器を並べるついでに部屋の中をグルリと見渡す。


必要最低限の家具・小物しか置かれてないシンプルなお部屋。

本棚には難しそうな本が何冊も並んでる。

色んな種類の忍具がフィギュアぽく壁にディスプレイされていて何だかオシャレだ。


ここが佐助くんの隠れ家かぁ。

ステキなお家だな……


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