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イケメン戦国【秘密の花園】

第10章 熱帯夜に見た夢/R18




「次のデートは、君を俺の隠れ家に招待するから」

「隠れ家?」

「心の準備とか… その、色々 大丈夫だったらぜひ来て欲しい」

「う、うん…!」

「クス… じゃあそろそろ」



"行こうか"



佐助くんは『帰ろうか』とは言わなかった。

単なる偶然かもしれないけど、帰ろうと言われなかったことで 思ったよりも寂しくならずに済んだ。


「歩けそう?」

「うん、平気」


足を労わってもらいながら、ゆっくりゆっくり参道を引き返す。

途中、お晴ちゃんへのお土産にりんご飴を購入した。


「お晴ちゃん喜んでくれるかな?」

「ああ、きっと喜んでくれる」


きらきら光る真っ赤なりんご飴。

見ているだけでも可愛いな……



ちりー……… ん…

りーん……



「あ」


涼しげな音色のした方を振り向くと、風鈴屋さんの屋台が出ていた。


「風鈴屋さん!いい音だね」

「ちょっと待ってて」


佐助くんが店に並んで揺れている中からひとつを選び、私に持たせてくれる。


「はい、今日の記念に」

「ありがとう…!」

「どういたしまして」


何気なく選んでいたように見えたけど、風鈴に描かれていた柄は私の浴衣の柄と すごく良く似ていた。


………

………


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