• テキストサイズ

イケメン戦国【秘密の花園】

第10章 熱帯夜に見た夢/R18




「これ、べっ甲で出来たコケシかな?って。顔が付いてるし… べっ甲って高級品だよね?」

「コケシか………」


…ん?

これは…

コケシ?なのか……?


何となく嫌な予感に襲われる。


「あー。でもこれ、顔が怖いね。なんだか怒ってるみたいな表情だなぁ……」


高さ約15センチ、直径約5センチの円柱形の上部には、確かに人の憤怒の表情が彫られている。

限りなくコケシに近いが……

良く見るとそれは、この時代の性具である張型(はりがた)、

いわゆる『デ●ルド(バ●ブレーター)』だった。




そうか、

だからあのオジサンは最後にあんな事を……!


「………」


点と点が繋がったものの、どうしたものかと頭を悩ませていると


「でも少しくらい顔が怖くても、このコケシお部屋に飾るよ!ご利益ありそうだし!」


張型を手で弄んでいた莉菜さんが、張型の憤怒顔部分に頬ずりをした。


「いや、部屋には飾らないほうがいい。顔の表情からして万が一 呪いのかかった物だといけないから」

「呪い!?」

「ああ。良かったら俺が一旦預かろうか? 飾るよりも前に お祓いをしてもらったほうが良いかもしれない。知り合いに高名なお坊様がいるから頼んでみる」

「ほ、ほんとに?ありがとう、じゃあお願いします」


莉菜さんから張型を受け取り 鞄の中に入れる。

騙したみたいで申し訳ないけれど、これは俺の隠れ家で大切に保管しておこう…


/ 304ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp