第6章 本物の変態
で、ずっとガジガジペロペロされて精神崩壊しそう
噛んだり舐めたりするだけで他には何もしてこないのが幸いか
マスクを口の上に上げて私の肩をガジガジしている
やっぱりマスクだったのか
何か可愛く見えてきた
ハッ!?
…ヤバイ…毒されてる
痛みも慣れたのか感じなくなった
感覚が麻痺してるのかな
「ん~…今日はこれくらいにしとくよ」
これくらいって…肩の皮膚ふやけてそう…
最悪…
『…もう二度とアンタに会わないけどね』
レイスは小さく笑って頭を撫でた
「君が会いに来なくても、僕が会いに行くよ」
『ママが守ってくれるから来れないよ。てか来んな』
「ははっ…確かにハントレスが素直に君に会わせてくれることは無いだろうからね。
でも、僕と彼女は仲が良いからどうなるかな?」
『う~わ最悪』
眉間にシワを寄せて隠さず嫌な顔をする
ママはレイスと仲が良いのかよ…
「まぁ、早く帰りなよ。ハントレスが君を待ってるはずさ」
『言われなくても帰るっつーの』
そういえば懐中電灯拾ってたな
最後の嫌がらせとして光を顔に当ててやろ
『おらっ』
「ぐ!?まぶし…!」
今のうちに走って逃げるか
レイスは眩しさで目がチカチカしていた
イケニエ共にもやられる事があるがアレは覚悟をして受けてるので捕まえることができる
しかし今回は相手が持ってるとは予想しなかった
レイスは光には弱かった
突然の眩しい光に久々目が瞑れた気がした
次、あの女に会ったとき何をしてやろうかと目を凝らしながら思っていた
絶対仕返しをしてやろうと
ライトを当てる奴は仕置きが必要だ
「覚悟しろようさみ…」