第2章 1
「くそ!! くそ!!」
「ガキが」
「んだと?」
「あいつら!! クズのくせに………!! 一発もなぐれなかった…!! 畜生!! ……! ……畜生ぉ!!!」
ルフィは宙に舞いながら海に落ちていった。
*
何時間前かの出来事がルフィの頭の中を巡る。
「はっはっはっはっはっ!!」
「あの時の海賊共の顔見たかよ?」
「酒ぶっかけられても文句一つ言えねェで!! 情けねェ奴らだ!! はっはっはっはっはっ!!」
山賊達が笑う中、ヒグマは酒を手にとりながら、
「おれァ、ああいう腰ヌケ見るとムカムカしてくんだ。よっぽど殺してやろうかと思ったぜ。海賊なんてあんなモンだ。カッコばっかで」
「やめろ!!!」
「ひどいっ!」
「ああ!?」
ルフィとメイカが今にも飛びだしそうなのをマキノが必死に止める。
「シャンクス達をバカにするなよ!! 腰ヌケなんかじゃないぞ!!!」
「おじさん達の方が腰抜けなのに!」
「やめなさい、ルフィ!! メイカ!!」
「シャンクス達をバカにするなよ!!!!」
*
我に帰ったルフィ。時間は止まることを知らず、ルフィは海の中に落ちた。それを見たヒグマは笑いだす。
「はははははははは、あーっはっはっは!!!」
「がぼ…ぶはっ!! ば」
必死にもがくルフィ。
「!!!?」
「グルルルルル…」
しかし皮肉なことに海のから海王類が現れた。
「は? な…何この怪物は…!」
「メイカだ!どうしよう!」
──危機一髪。
波で揺られたヒグマの腕から気を失ったメイカが滑り落ち、ルフィが受け止めた。
「ぎゃあああああーーーーっ!!!!」
しかし直ぐ様こちらを睨む近海の主。
「うわあああ、がば…ば!!! ば…だれか助けば…!!!」
バシャバシャと暴れるルフィ。
だが、ルフィはしっかりとメイカをだいている。
「うわああああああああ」
大きくと口を開け、近海の主はこちらに迫った。
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