第2章 1
ここは小さな港村だ。フーシャや牧場があることから見て長閑かであろう。港には1年程前から海賊船が停泊している。風は東。船の上では1人の少年が船首に立っていた。
「おいルフィ。何する気だ」
「ふん」
船員の声に少年は意気込みを見せる声。
「俺は遊び半分なんかじゃないっ!! もう、あったまきた!! 証拠を見せてやるっ!!」
村の少年、モンキー・D・ルフィ。ナイフを片手に持ち、仁王立ちしている。
「だっはっは、おう!! やってみろ。何するか知らねェがな!」
「またルフィが面白ェ事やってるよ」
船長や船員達が笑うなかルフィだけは本気だ。
「ふん!!」
いきなり、ナイフを左目の下に突き刺したルフィ。
「えっ」
「な…」
「いっっってェ~~~~~~~~~~~~っ!!!」
ルフィの悲痛の叫びが船内に反響する。
「バ…バカ野郎、何やってんだァ!!?」
「いてーーーよーーーっ!!」
船員とルフィが困惑の声だけが空の中に木霊した。
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