第3章 約束
それから色んな話をして仲良くなった。
漢字は違うけれど、下の名前が僕と同じ読み方だという事。
通学路が同じだから、帰る方向も一緒だという事。
けれど、父親の仕事の都合で夏休みの間に引っ越してしまうという事も……。
だから、僕は短い期間の中でしかいられない彼女と真中の3人でつるんでいた。
そんな中、林間学習が始まり、天体観測の出来る山奥のコテージに行く事になり、僕は彼女と約束をする。
「どうしたの?」
「……夜、こっそり抜け出さないか?宙良に見せたいものがあるんだ」
「うん。わかった」
「じゃあ、8時に庭で待ってて」