第9章 【黄泉の国へ※】
「……ふふ、そんな熱い目で見ないでおくれ。穴が空いてしまうよ」
「べ、べつに熱い目で見てないです」
「見てたことは認めるんだね?」
「うっ……」
ぐうの音も出なく、言い黙った。
あれ、そう言えば昨日全て脱がされて、汗も額に髪がくっついてしまうほどかいていたのに、綺麗さっぱりしている体を見て疑問に思った。
「あの、私昨日……アレ終わったあとに、お風呂に行きましたか?」
終わったアレとは、アレ(行為)のことである。あの後記憶もなく、気が付いたら朝だったのだ。
「ん?あぁ、私が入れたよ。苦しそうにしていたからね」
「あー、そうだったんですね」
これはこれは、ありがとうございます。……ってなるわけないでしょっ!バサバサと掛け布団を手繰り寄せ、身に羽織った。
「い、い、入れたんですかっ、見たんですね!一度とならず二度もっ!」
「二度〜、……ではないね、三度も四度もーー」
「〜〜やかましいっ!」
ううぅ、見られたのか一度も二度も、三度も四度も。もしかしたら、もっとかもしれない……。いくら相手が変態(私は思っている)だとて、私も女だ、体型も気にすることだってある。
「……私もう、白蛇さんとは致しません」
ぷいっと顔をそらす。
白蛇さんは後ろで微笑んでいた。