第7章 予想外にも程がある
白蛇さんの分はお盆に残し、1人1カップ持ち、ではとアイコンタクトをとる。
「……じゃあ、いただきますっ」
パクッと口に一気に入れた。
「様っ!美味しいですよ!旦那様もお喜びになられます」
晃くんの後ろに花畑が見える気がしたが気のせいだろうか。
「おいひいでふぅー」
余程プリンが食べてみたかったのだろうか、涙目になりながら味わってくれたのを見ると、作った甲斐があったものだ。
私も2口目を頬張る。
うん、人生2回目のプリンにしては、美味しくできた。
白蛇さん用に取っておいた方は、傷んでは元も子もないので冷蔵庫に再び戻した。
途中、晃くんが食べたそうな目をしていたが、旦那様の分だと呟き顔を左右に降っていた。
(また作ってあげるからね……)
何だろう、晃くんを見ていると母性本能というの?何かそんな物が芽生えてきそうだ。中身が物凄く年上なんて気にしないっ!
見た目がショタなんだ。ショタ以外に何があり得るっ!
プリンを食べ終え、片付けと今晩の夕餉はどうするかと、晃くんと和気あいあいと話している最中のこと、
白蛇さんは烏羽の所へ出向いているとは知らずにいた。白蛇の目には怒気が孕んでいた。