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白蛇さんに捕まりました!!

第7章 予想外にも程がある



白蛇さんが部屋を出て、静まり返る部屋。

「さっ!様、お膳を片付けますので暫くお待ちくださいね!」

くるっと回って、こちらに視線を向ける晃くん。
ふんふーんと、鼻歌を歌いながらお膳を運ぼうとする……。
お膳を重ねようとしている小さい手をぼーっと見つめていた。

(…………えっ!この子一人で持ってきたの!?)

小さい子に任せる居た堪れない気持ちと、ここに住むんだし何か手伝えることはやって、何かすることを見つけないとと思い立ち、晃くんに聞くことにした。

「晃くんっ!私も運ぶよ」

「手伝ってくださるんですか?ありがとうございます。それでは、私が2つお膳を運ぶので、残りの1つ運んでもらえますか?」

「でも、晃くん私の方がーー」

「大丈夫ですよ、僕だって男なんですっ!お膳の1つや2つ何なりと運べます」

言おうとしたことを察したのか、とても自信げに、とても可愛いが自信げに言う。

「……分かった」

お膳は結構、意外とずっしりしていた。お皿のせい?
カチャカチャとお皿を鳴らしながら歩く私に対して、晃くんはふらつかないし、2つだと言うのに手が震えてもいない。
日頃の運動量を悔み、少しは体を動かそうと決意した。


厨房に行き、食器を洗う手伝いもさせてもらったが、案の定、経験の差からなのか手際がいい。

「そういえば晃くんって、白蛇さんとはどのくらいの付き合いなの?」

何となく気になったことを聞いた。本当に何となくだ、強いて言うなら話題投下だ。

「旦那様とですか?えーと、旦那様が小さい頃からだから……」

ひーふーみぃーと泡の付いた手で数える。

「……大体1000年くらいですかね」

それを聞いて手が止まった。
(あれ、おかしくない?)

「……ん?ちょっと待って?白蛇さんが小さい頃ってことは晃くんって何歳……?」

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