第4章 朝から抱き枕状態です。
私は帰れるのだろうか、と言うこと。
昨日の夜はめでたく?ㅤ両思いで?ㅤアレをしたことになるけど、きっと家族は心配している。下手したら警察に捜索願でも出されているかもしれない……
「あの、晃くん」
白蛇さんの所へ案内しようとしてくれた晃くんを止める。どうしたんですかと止まってくれた。
「私、突然こっちに来ちゃって何も分からないんだけど、高校も通わないといけないし、帰れるのかなって思っちゃって」
そう言うと晃くんはフリーズした。急にグンっと近づいて肩を掴まれ揺さぶられる。
「様は、聞いていないのですか!」
「な、何を!ㅤ何も聞いてないよ……目が回るう」
ハッと我に帰った晃くんは、すきませんと手を話してくれた。しかし表情は曇ったままだ。
間を開け、晃くんの口が開く。
「様は、現し世……現世へは、戻れません」
一瞬聞き間違いかと思うほど、か細い声だった。
「戻れ……ない?」
確認のため、もし聞き間違いだったらと思い晃くんに聞き返す。
晃くんは無言で頷く。
その反応が、今起きていることが現実なんだと思い知らされた。