第4章 朝から抱き枕状態です。
それからは、早く作らないとと思い晃くんに厨房まで案内してもらうことにした。
白蛇さんは足に纏わりついてきたけど、振り払いましたとも。
「うわー、ここが厨房なの!?ㅤお店出来そう」
行ってみると、そこは思った以上に広かった。お店開けそう。
それに、家電製品もつい最近の物ばかりだった。
「はいそうですよ。ここに住んでいるのは旦那様と私だけでして、普段は持て余しているくらいなのですが」
「普段は?ㅤ何か特別な日があるの?」
何だろう?私の家で台所が騒がしくなるのはクリスマスとお正月しか覚えがない。ここの世界だけの特別な日とかあったりするのかな。
「月に一度なのですが、他の神様方が遠方から来られて宴会をするのです。それはもう準備が大変で」
肩に手を当て、どれだけ辛いか表現をしてくれた。
材料を調理台へ全て移し、作業を開始した。
本当に全部あった。この世界の事だから見た目が違ったりするのかなと思っていたけれど、私の知っている物と変わりなさそうで安心した。
プリンに欠かせないカラメルソースを作り、器に流し込む。
卵をとき、そこに温めた牛乳を入れる。混ぜたあとに、滑らかにするために濾し器でカラメルソースの上から注ぐ。
十分に加熱した蒸し器に、器2つを並べる。10分くらい蒸したら完成。
久々に作ったけど、中々の良い出来だと自分を褒める。
「うわわっ!ㅤ凄い美味しそうですね!!」
「そう言ってもらえると嬉しい。あとは冷蔵庫で冷やすだけだから、お昼後とかだと丁度いいと思う」
分かりました。と食べたいのを我慢している晃くんはとても可愛かった。私ってショタコンだっけ?いやいや、私は至って普通の人間だ。
蒸したプリンを冷蔵庫へ移し終え、ふとある事に気が付いた。