第4章 銀魂 トリップ その後 沖田&新八
「いい御身分でですなー、税金ドロボーさんよ。」
「んだとこら、こちとらいっつもテメーと違って仕事してんだよ。このクソ天パ!」
とある日少女は有給をいただいたのだが特にやる事も思い付かず街をブラブラと散歩することにはした。
そして、しばらくあてもなく歩いていると歌舞伎町に入り小腹も空いてきたので見かけたあまり客の入っていない甘味処に足を踏み入れた。
注文の品を待っていると万屋一行が少女を見かけ、ついでにとそこへ腰をかけた。先日のお礼にと少女は3本ずつ団子を奢ってやることに。
そしてゆっくりと談笑をしながら時間を過ごしていると見廻り中の土方と沖田が近くを通りかかり、冒頭の不毛な口喧嘩を始めた。
沖田は少女の団子を勝手に頬張り、おもむろに口を開いた。
「そういや、の家ってどんなんですかぃ?この前ははぐらかせられやしたがもういいだろぃ?」
「あ、ワタシもの話聞きたいアル!」
「私の家ですか?んー、そんなに想像通りだとおもいますけどー。あ。」
「あ、ってことはなんかあんのかよ?」
先程までケンカしていた土方と坂田であるが少女の話に興味があるのかいつのまにかやめていた。
「んー、なんかって言うほどでも無いんですけどね。まあそれなりに家は昔からの良家ですから悪い付き合いもそれなりにはありましたよ。」
「やっぱり金持ちのやることはわからんねー。」
「フフッ、お金がある分しがらみもあるんですよ。」
少女は片手を顎に持っていき
「ドラマみたいな話もありますけど聞きたいですか?」
と、少しいたずらっぽく口を緩ませながら聞くと万屋一行は首をちぎれんばかりに首を縦にフリ、沖田は口を面白そうに口を歪め、土方は胸元のポッケからタバコを取り出した。