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Dr.Heart Stealear [ONE PIECE]

第9章 ユメユメ


「これを失敗したら終わりなのに‼」

ルイが投げたナイフがおれを避けた事がわかった。

「なまえっ!!!」

ナイフを投げた瞬間になまえに向かって走り出した。

「ローっ…!?」
「っ……!」

ナイフが背中に刺さる。
急所は外すように飛び込んだのが当たりだった。

「チッ…」
ルイがおれのすぐ後ろで舌打ちをしたのが聞こえた。

「……"メス"」

振り向き、相手の心臓を取り出した。
カランカランという乾いた音を立て、ナイフが転がる。
手負いにさらにナイフを刺そうとするなんてな。

相手が怯んだ隙に一つだけ残しておいた岩を落とす。
小さいうめき声と共に小さな人影は岩の下に…。

「なまえ…悪かった。」

頭が取れそうなほど頭を振って否定するなまえは泣いていた。

優しく、なまえを抱きしめた。
小さな体は震えていた。
「ごめ…っ、私…」
「たく…心配させやがって。」

血のついたまま、しかもナイフの刺さったまま抱きしめるのはどうかと思ったが、ナイフを抜いたら出血が酷くなりそうだったからだ。

「立てるか?」
「ん。」

サッと立ち上がり笑顔をみせるなまえ。
目は真っ赤だけどな。

「大丈夫ですか…?」
「あぁ。お前を怪我させる方が辛ェよ。」
「〜〜っ…またそうやってかっこいい事…」
「ん?なんか言ったか…」
「いいえっ‼」

顔を赤くして背中を向けるなまえ。

「そうだ。そのドレス、似合ってるぞ。」
なまえが着ている深紅のドレス。彼女の白い肌と綺麗な黒髪が良く合っている。

「な…なっ…‼…あり、がとう、ございます…」
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