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ここはシリーズif短編【HUNTER×HUNTER】

第4章 上司はイルミさん





「家まで送る」と発言した上司は其れっきり無口で職場と同じ涼し気な雰囲気を纏っていた



其れにしても今日は驚きの連続だった


憧れの上司が食事に誘ってくれた

おでんにコースがあった

お値段にも驚いた


……………そして何より私の赤っ恥エピソードを上司が把握していた事………


……………其れにしても上司は私の事を良く知っている……

転んだ、なんて事だけじゃなくパソコン画面や鍵のキーホルダー……その他にも本当に些細な事迄知っていて驚いた


何故そんなに知っているのだろう……?と考えた時浮かんだのは其れだけ私を見ているから……なんて事だった


(………私を見てる……?)


チラリと隣を盗み見るが無表情な横顔から感情を読み取る事は難しく思えた


部下の中で私が一番出来が悪いだろう事は部署を見ていて解る

だから目に付くのかもしれないな……悪目立ちというやつだ……


なんて考えるが其れにしたって"同じジュースばかり飲んで飽きないのか"なんて事迄目に付くだろうか……?


悪目立ちで目を付けられているのなら食事している際にもっと業務の話しをするのではないだろうか

ところが上司は店に到着してから業務の話しは一切しなかった

お叱りも覚悟していた私は肩透かしだったがその代わりにプライベートに踏み込んだ話題が多かった様に思う

……まぁ、上司のプライベートは謎に包まれたままだが

それは今は置いておく。


プライベートな話題を振ったのはどちらだっただろうかと振り返った時に必ず上司から話しを切り出していた事が気になった


普通興味の無い相手のプライベートな話しなんて退屈で仕方がない筈だ……

しかし話題を振ったのが上司なのだから少なからず私に興味があるという事なのだろうか………?


(え………待って………それは無いよな………?………え………)


静かな車内で私の足りない脳ミソは目まぐるしく回転する



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