第6章 女王様は#
味わったことのない悦楽に口角が吊り上がり、下瞼が視界を狭める。
肉芽をレイの恥骨に擦り付け、腰を揺らせば子宮口もコリコリと刺激を受ける。
「はぁん…気持ちいいわ…こんなの、初めてよ…」
元々あって無いような理性の鎖を引きちぎり、腰を浮かして陰茎をギリギリまで引き抜く。
そして重力まかせに体を落とすと、膨れた鏃が僅かに子宮内へ侵入した。
「ああっ!あんっ、あ、あひっいああ、」
息が浅くなる程の圧迫感が押し寄せて、全身が快感に打ち震える。
その感覚を味わいたくて何度も同じ動きを繰り返し、レイの腰の上でよがり狂う。
うっとりして彼の顔を盗み見してみると、目が合った瞬間に視界が回った。
彼の肩越しに高い天井が見え、組み敷かれたのだと理解する。
「…女王様、お忘れではないでしょう…?」
私の胸に大きな手が乗せられ、やわやわと揉みしだかれる。
ガツンと子宮を撃たれ、肉壁が痙攣する。
レイは私をじっと見て、無表情で語りかけた。
「俺と会う前に交尾をした雄のこと…」
「あなたと、会う前に……?」
快楽に蕩けた思考回路を急いで修復し、殆ど忘れかけていた雄の存在を思い出した。
そうだ…注がれた精液を返還してやったあの雄だ。
「あの雄が、どうかしたの?」
するとレイは、嘲笑うかのように薄っぺらい笑顔を見せ、陰茎を最奥にグリグリと押し付ける。
「んんっ…!!!あっ、」
再び甘い痺れに身を任せようとした時、彼の思い詰めたような声がして何とか意識を保った。
「…あいつ、俺の親友だったんですよ。ずっと女王様と交尾するのが最高の名誉だって言って…でも、屈辱を受けて死んだ。」
「…!」
「三日間悩んで…俺があなたに仕返ししようって決めたんですよ…。」