第6章 女王様は#
「仕返しって、あなた、分かってるの…!?交尾が終われば、」
「知ってますよ。分かってて許可したんです。」
レイの目に迷いは一切なく、恐怖の色も窺えない。
常軌を逸した彼の宣言に私の方が怖さを覚えた。
(死ぬのに、仕返し…こいつ、頭おかしいわ…っ!)
咄嗟に彼の体を押し返そうと伸ばした手を捕まえられ、シーツに縫い止められる。
絡んだ視線が冷たくて、全身の熱が奪われていくようだ。
口をパクパクさせて狼狽える私の耳元に彼の微笑みが近付き、儚げな重低音で囁いた。
「だから…俺が壊します。」
「ぁ…!!」
子宮口にピタリと密着していた亀頭が離れ、もう一度スピードをつけて戻って来る。
肌がぶつかる音が部屋中に響き、突かれた衝撃が全身を駆け巡った。
「ひぃッ、あぁあ――!!」
目の奥で稲妻がバチバチと光る。
股間に熱が籠り、ナカが痙攣して陰茎を締め付けた。
生まれて初めて体験した絶頂に背中が反り、膝が笑う。
「…もしかして、イッたんですか?なんだ、案外呆気ないですね。」
喉の奥で笑い声を零すレイが面白そうに言う。
「ナカ、きゅっきゅって俺のこと美味しそうに締めてますよ…?特に奥がヒクヒクしてて蠢いてます。そんなにイイんですか?奥を突かれるの。」
「ぅ、あ…はぁん…あ、」
「その喘ぎ声が聞こえなくなるまで、離しませんから…」
生理的な涙でレイの顔がぼやけ、よく見えない。
だけど何となく、彼は笑っていると思った。
それこそが、自らが犯した罪に身を焼かれる前兆だった――――