第8章 「男の子×女の子」
ミクを探して数分、
イチゴが思い当たりがある場所があると言いその場所に向かった。
「(この場所…もしかして)」
「よし、行くぞ…」
ゾロメ君はそう言うと、
足で思いっきり扉を蹴り壊した。
「ミクッ…良かった、心配したんだから。」
「……この部屋」
ヒロがとある1枚の写真立てを見ると、
ゼロツーは前の13部隊の使ってた部屋だと言った。
「そうか…俺達がここに呼ばれる前にだって、当然…この都市を守る部隊は居たはずだから。」
「じゃあ…何で今は居ないんだ?なぁ、…何で?」
「………全滅したんでしょ。」
ゾロメ君の質問にゼロツーは冷静に答えた。
長年、叫竜と戦ってきた彼女にとって
フランクスに乗り始めた彼らよりも多く戦場の恐ろしさを知っている為そう答えるしか無かった。
「……俺達は、お互いをもっと知らないと生き残れない。
皆、…仲直りしよう。」
「…その、悪かったよ…謝る。
俺、もうお前の事変な目で見ないようにするから!!」
「………無理でしょ、どーせ」
「えぇっ…」
「ミクが可愛すぎるのがいけないんだもんね、
だから…ちょっと位なら許すわよ。」
「ぉ、……そうか。」
こうして、私達はお互いに仲直りをした。
私達の友情はまだまだ小さな蕾の状態だけど
これから大きな花になる事を私は願った_______________
窓際に置いてあった花瓶、そこに刺された花は
【ライラック】の花だった。
あの部屋で暮らしていた前の13部隊のパラサイト達は
どんな気持ちでそれを飾っていたのか
今となっては分からないけど、
私達は後日もう一度新しいライラックの花をそこに飾った
ライラックの花言葉、それは
《友情、思い出》
…そして《若さ》である_____________