第17章 「比翼の鳥」
黒い霧が晴れると、嵐の様相の大地
黒い暗雲が立ち込み雷が鳴っている。
「本作戦の目的はひとつ
『グランクレバス』と呼ばれる地域の制圧だ。
現在は第4時連合中隊による攻撃が行われているが
叫竜達の反撃に遭い攻めあぐねている。
君たち13部隊は他の4都市と合流し、
第6次連合中隊として作戦に参加してくれ」
「………その『グランクレバス』には
何があるんですか?」
「「…………」」
「あなた達には少し刺激が強いかもしれないけど…」
モニターが切り替わると無残な光景が目に入り込んだ
次から大量に出てくる小叫竜や煙が立ち込める戦場
所々、黒煙と戦火が見えていた。
「……」
「嘘でしょ……」
「酷い……」
「これまでの戦いとは、明らかに規模が違いますね…」
「グランクレバスの制圧は永きに亘ってのパパの悲願だ
我々人類にとっては最重要とも言える戦いとなる。」
俯いているヒロに対し、イチゴは視線で窺っていた。
「お、おいあれ…!?」
黒い煙が立ち込める戦場の真ん中で
行進してる5機のシルエットが見えると、中から
スタンピード・モードのストレリチアが見えた。
「ふん、やはりな。
全て食らい潰しおったか…じゃじゃ馬め」
「いよいよだ……グランクレバスの制圧がなされば
悲願の時は近い。」
「フリングホルニの建造も着実に進んでいる…」
「双方が揃えば奴らも土へと還る」
「刻は来たのだ」
「何処に行くヴェルナー」
「こんな所に居られるか、
この目で見届けるのだ…特等席でな。」
7賢人とフランクス博士がこんな話を
している事に私は知りもしなかったのだ____________