第2章 新しい世界、新しい家族、新たな誓い
翌朝、俺はギルドに向かった。
ギルドに着き、中に入ると既にギルドメンバーが揃っていた。
すると桜髪の少年がこちらに向かってきた。
「蒼!ギルダーツと引き分けたってことはお前強いんだろ!
蒼に勝てばギルダーツとより強いってことだな!
だから俺と勝負しろー!」
そう言われた俺は、どうしたものか迷っているとマスターがやってきて
「蒼、相手してやってくれんかの。
もちろん手加減はしてもらうがの。」
そう言う。すると桜髪の少年は
「手加減なんて必要ねー!全力でかかってきやがれー!」
と言い、口から炎を吐き出した。
俺は頷き
「わかった。勝負しよう。」
と言う。
少年はよっしゃー!と言いながら外に走って言った。
俺はマスターに手加減はする事を伝え、外に向かう。
後ろではどちらが勝つかと賭けをしていた。
外に出ようとした時、翼の生えた青猫に喋りかけられた。
「ナツは強いよ?大丈夫?」
俺は猫の頭を撫でながら
「ありがとう。大丈夫だよ。」
というと、あい!と返事を返してきたので外に出た。
既に外に出ていたナツという少年は運動をしていた。
「俺はナツ・ドラグニルだ!よろしくな!」
「俺は山吹蒼だよ。よろしく。
ファミリーネームの方が山吹だから、気軽に蒼って呼んでよ。」
自己紹介を終わらせるとマスターや他のメンバーが出てきた。
「蒼あんな奴に負けんじゃねーぞ。」
そう言ったのはグレイ・フルバスターと言われていた少年、
「蒼、お前が只者ではないことは、仕草を見てわかった。
終わったら私とも勝負してくれ。」
とエルザ・スカーレット。
「どっちにも頑張って欲しいけど、ナツに頑張って欲しいな。
でも初めての後輩だし、あーん。どっちを応援すれば良いのー!」
と騒いでいるのはルーシィ。
他のメンバーも口々に負けるなよー!とか期待してるぞー
と言ってくる。
俺はナツに向けて構えを取り、マスターに合図を頼む。
ナツもいつでも始められるように構えている。
するとマスターは片手を上げた。
「これより、ナツ・ドラグニルと山吹蒼の決闘を始める。」
マスターが言うと周りも静かになり
緊張に包まれる。
風が吹き、皆んなの髪を揺らす。
何処からか飛んできた木の葉がふわりと舞ってから地面に落ちる。
「始めぃ!」
合図とともに手を下ろす。
俺たちは地面を蹴った。
