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異世界旅行

第3章 S級試験


「俺達はISを兵器としてではなく、
宇宙へ行くための翼として見ています。
そして俺とレムは近いうちにこの屋敷を少しの間離れ、
女尊男卑のせいで犠牲になっている子供達を助けるつもりでいます。」

俺は赤裸々に語った。
ISが戦争の道具になってしまって悲しいこと。
ISが元凶で女尊男卑が蔓延し、そのせいで人体実験を
するクズが増え、怒りが抑えきれないこと。
全てを守るなんて言わないが、手の届く場所であるならば、
助けるという事。

それを聞いた束博士は聞く前こそ不機嫌だったものの
今では少し嬉しそうにしている。しかし

「へぇー、君達はISを宇宙への翼とさして見ているんだ。

うん、君達は嘘はついていないみたいだね。
まあ、少しは信じてあげるよ。

でも後半はどういう事かな?
まるでこの束さんにいっているように聞こえたんだけど。」

そう言い、こちらを睨んできた。

「その通りです。束博士、貴方が白騎士事件を起こさなければ
ISは兵器としてではなく、翼として世界に広まっていたかもしれないんです。
それを貴女が、貴女自身がダメにした。

政府に認められないから白騎士事件を起こした?
たとえ認められなくても、時間をかければ
分かってもらえたはずです。
現に政府ではISを翼として見ていた人もいた。
ISを認めさせるにはどうすればいいかと考えてる人も居たんです。

しかし、事を急いだ結果がこれです。」

俺はここまで言うとお茶を飲んだ。
束博士は鬼の形相で怒鳴り散らしてきた。

「あんたに何がわかる!!!
宇宙にISで行く事は私の夢だった!
それなのに!政府の無能どもはISを笑い飛ばした!
机上の空論だと!!!!

お前にこの気持ちがわかるか!!!!
認められず、笑われたこの気持ちが!!!!
夢を笑われ、馬鹿にされた私の気持ちが!!!!!!!!」

束から出てきた言葉は、今まで誰にも言うことのなかった
本心であり、心の叫びだと分かった。
分かってしまった。
だから、俺は放って置けない。

息を切らしている束に向かい言葉をかける。

「束博士、俺には貴女の気持ちは分からない。
だけど、夢を馬鹿にされる痛みは知っている。
悔しさも知っている。
だから貴女に提案があるんです。」

そして俺は束にある提案を持ちかけた。
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