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異世界旅行

第3章 S級試験


紅は俺たちに跪き、要件を伝えてきた。
「蒼様、レム様、客人がお見えです。
すぐに屋敷にお戻りください。」

そう言うとその場からいなくなった。
俺たちは屋敷に向かった。

屋敷に着くと従者が出迎え、客人の所へ案内してくれた。

「客人とは誰だ?
今日は何も無いはずだが。」

「申し訳ありません。それが、、、、、、






あの篠ノ之束博士でして。」

それを聞いた俺は歩みを止め、固まった。

(あの篠ノ之束だと?
なんでここに?目的は?何故俺たちなんだ?
俺たちに会うメリットは?いや、デメリットしかないはずだ。
篠ノ之束がここにきたことを俺が政府に伝えることも考えているはずだ。
分からない、なんでここにきたんだ!
今このタイミングで!!!!)


いきなり立ち止まり、固まったまま動かない俺を心配した従者が
心配そうに声をかけてきた。

俺はそれに大丈夫だ。と返事をし、再び歩き出した。
少し歩くと客間に着いた。

俺とレムは息を整え、扉を開けた。

「こんにちは、篠ノ之束博士。お会いできて光栄です。」
俺が挨拶をし、レムがお辞儀をする。

篠ノ之束は

「そんな挨拶はいらないよ。
とっとと座ってくれないかな?
束さんは忙しいんだよ。」

と言ってきた。

そばに控えていた従者達は怒り、
腰の獲物に手をかけ、斬りかかろうとした。

俺はとっさに片手を上げ、それをやめさせる。

「辞めてくれ。お前らの気持ちは嬉しいけど、この人には束になっても敵わないよ。

それと、悪いんだが俺は篠ノ之束博士たも腹を割って話したい。
皆んなはここから出ていってくれないか?
そして周りを警戒しておいてほしい。」

俺の言葉を合図に従者達は部屋から出て行く。
それを束博士は怪訝な、怒っているような顔で問いかけてきた。


「お前は束さんを舐めてるのか?
存在ごと消すぞ!蛆虫以下のゴミが!」

そう言うととてつもない重圧が俺とレムを襲った。

俺は重圧を物ともせず、束博士に話を切り出した。

「決して舐めているわけではありません。
ただ、日本政府にも伝えたことのない
私の、いや、私達の本音を伝えたかったんです。
不快にさせてしまったのなら申し訳ない。」

俺は頭を下げ、土下座のような形で謝罪した。

すると重圧が消え、問いかけてきた。

「とっとと話せ。」

「はい、では早速本音を言います」
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