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異世界旅行

第3章 S級試験


アクノロギアとの戦いが始まったが、戦況は一方的だった。

アクノロギアに攻撃してもダメージが入らず、倒すには程遠い。
しかし、アクノロギアの攻撃はこちらを傷つける。

俺は出し惜しみする事もなく魔法で攻撃をするが、
やはり効かない。

その時、一瞬で戦況が変わった。
アクノロギアの羽ばたきで舞った砂埃で目をやられ、
目を瞑ってしまった。

体を衝撃と激痛が襲う。
目を開くと視界が狭い。

片目を潰されたようだ。
左腕も無くなっている。
脇腹も抉られ、血も大量に流れ出ている。

俺はここで死ぬことを悟った。


「ここまでかぁ、最後は呆気なかったな。
もう少しくらい善戦できると思ってたのに。」

そう呟いてアクノロギアを睨みつける。

「お前の好きにはさせない。
お前を倒せないならせめてもの悪あがきだ。
あわよくば倒せることを祈って。」


俺は魔法の準備を始めた。
その魔法は、転移魔法。
この魔法は魔力を大量に使う為、今の魔力では足りない。
そこで、俺は命を魔力に変える術式を作った。
猫鞘だけの、オリジナルの術式だ。

術式を発動して命を魔力に変え、その魔力で魔法を発動させた。

「あばよ、アクノロギア。


転移!!!!アクノロギアを宇宙へ!!!!」


魔法が発動し、目の前からアクノロギアが消える。

そして俺はその場に倒れ込み、少しずつ意識が無くなっていく
中、
僅かに残った魔力を片目に集め、視力をあげる魔法を使い空を見る。


その視線の先にはアクノロギアが宇宙で苦しんでいるのが見えた。

それを見ながら微笑んだ所で意識が無くなった。








気が付くと、俺は白い空間にいた。

前にもこんなことがあったなと考え、
だったらあいつも居るのでは?と思い、何もない所に話しかける。


「クロ、そこに居るのか?居るなら出てきてくれ。」

すると扉が現れ、そこからクロが出てきた。

「やあ、また会ったニャア。
どうだったかにゃ?楽しめたかにゃ?」

「楽しめたけど、ちょっと後悔もあるかな。
あーしてれば良かった、こーしてれば良かったとかって感じで。」


「そうかニャ、まぁ、生きるってことはそんなもんにゃ。

さて、悪いんにゃけど直ぐにまた別の世界に行ってもらうにゃ」

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