第2章 新しい世界、新しい家族、新たな誓い
ギルドに着き、マスターに試験の内容を聞きに行く。
マスターの所にはエルザ、ギルダーツ、ミラジェーンなどが居た。
試験の内容は天狼島というギルドの聖地で行うらしい。
「それでは明日から天狼島に向かう!
各々準備をしておくように!」
マスターの掛け声とともに皆が返事をし、解散した。
俺とレムは家で話し合いをした。
「レム、今回の試験な時ギルドで留守番してくれないか?」
「留守番ですか?
どうしたんですか?蒼君。何時もならそんなこと言わないのに。」
俺が言うとレムは何故留守番を頼んだのか聞いて来た。
俺は少し迷ったが正直に話す事にした。
「今回の試験、大変なことになるんだ。
闇ギルドの一角、グリモアハートが天狼島に攻めてくる。
そして、何とか皆んなは勝利するんだけど
その後が問題なんだ。」
「どういう事ですか?」
「孤児院の子供達を孤独に追い込み、国を滅ぼした
黙示録の黒竜、アクノロギアが攻めてくる。」
俺がそう言うとレムは目を見開き、絶句していた。
「何で知ってるのか、それは俺が前にいた世界では
この世界の物語が本として存在するんだ。
俺はそれを読んだことがあったから先を知ってるんだ。」
レムは震えながら、震える声で疑問に思ったであろうことを聞いてきた。
「それをギルドの皆んなには話さないんですか?
信じてもらえなくとも、警戒はしてくれると思いますが。」
俺はその言葉に首を振る。
「それじゃあダメなんだ。
未来のことを教えてしまうと歪みが出来てしまう。
その歪みによってはギルドの皆んなが本来死なないはずが
死んでしまう。と言った未来が出来てしまうかもしれない。」
「その言い方だと、ギルドの皆んなは死なないで
生き延びるように聞こえます。
皆さんは、死にませんよね?」
レムが瞳に涙を溜め、聞いてくる。
「あぁ、俺が知っている通りなら、初代マスターメイビスが
メンバーの絆の力で妖精三大魔法[妖精の球]フェアリースフィア
と言う絶対防御魔法を発動させる。
そして、7年かけてその魔法を解く筈なんだ。」
そう言えばホッと安心し、息を吐く。
「俺はアクノロギアと戦うつもりでいる。
戦えば勿論無事でいられるか分からない。
だから、レムにはギルドで待っていて欲しい。」
俺が話すとレムは涙を流しながら大声で叫んだ。
