第2章 新しい世界、新しい家族、新たな誓い
村に着くと依頼主の家へと向かう。
村の人に見られながら進み目的の場所に着くと
ドアをノックする。
「村長、依頼の件で話があります。少しよろしいですか?」
するとドアが開き、村長が出て来た。
「どうぞ、そちらの方は?」
「ここで大丈夫ですよ。
それと、この人が鬼の正体です。
名前はレムと言うそうです。
この人は無害だと私が保証します。
何でも目を覚ましたらあの森にいたそうで。」
俺の言葉に合わせてレムは頭を下げる。
「この可愛らしい方が鬼の正体とは、噂はあてになりませんね。
故意に被害を出していなかったのなら
私から言うことはありません。
ただ、何故モンスターが村に降りて来たのか。
それを教えていただきたい。」
村長と話し、誤魔化しながら経緯を話した。
ある闇ギルドに襲われ必死に逃げたが、深い傷を負い
意識がほとんどない状態で森の洞窟にたどり着いたと。
そして、身を守るために無意識のうちに
魔力を放出し、周りを威圧してしまっていた、と。
そのせいでモンスターが村に降りて来たと伝える。
そう話すと村長はそうですか、と呟く。
俺は今から周辺のモンスターを討伐する事を伝える。
「俺は今から森のモンスターを討伐に行きます。
その討伐にはレムも連れて行きます。
ただ、生態系を崩さない様、全てのモンスターを
討伐することは出来ません。
なので脅威に主なり得るモンスターを中心に倒します。」
「分かりました。この村の為にも、他の村の為にもお願いします。」
村長の言葉に頷き、再び森へ向かう。
森の入り口に着くと立ち止まる。
「それじゃ始めるか。
レム、今から俺の魔法の1つを見せるよ。」
そして魔力を練り、構える。
「ブラックサンダーメイク、ディアウス・ピター!」
魔力は黒い雷へと変わり、形をつくっていく。
そして、そこに現れたのは一軒家位の大きさのライオンの様な
形をしたモノだった。
「森にいるモンスターを喰い殺せ。
ただし何体かは残しておけ。行け!」
俺がそう命じるとソレは一瞬にしてその場から離れていった。
「とまぁ、こんな感じの魔法を色々使えるんだよ。」
そう言って近くの木の根元に座り、レムにも座る様促す。
「レムも座りなよ。ギルドに入る際お願いしたい事を話すから。
アレに任せとけばモンスターは大丈夫だしね。」
