第18章 拾い者と落し者 其の二
『………とは云うもののどうしよう。私みんなの事あんまり知らないや。』
資料が或るとは云え自分の目で見るものと紙で見るものでは大幅な違いが存在する。
特に私は直接会った時に感じた雰囲気や性格で策を立てるタイプなので此処で大幅に成功率が変わってくる。
ラビィはとても大きな麻薬組織。
海外でも名を馳せている為少しのミスが命取りになるだろう。
組織内に異能力者こそ居ないが必ず何処か強力な護衛を頼む筈。
『うーん………。悩んでても仕方ない。とりあえず会いに行ってみよう!』
こうして私の交流を深める旅は始まった。
立「————————其れで茶会って訳ですか。」
『うん、そう。名案でしょ?』
立「案出すならラビィについて出せよ!」
広「まぁまぁ。愛理さんの考えには一理或りますな。尤も私達の事は熟知してるでしょうがな。」
タッチーのキレキレな突っ込みを宥め少しばかりの嫌味を放り込んでくる広津さん。
え?私そんなに嫌われてる?
広「此れは失礼を。そんな心算で云ったのでは無いのですよ。」
『……もしかして口に出てた?』
銀「しっかりと。」
立「そういや立場って如何なんだ?芥川の兄貴の部下って事は俺らと対等?けど相棒でも或るんだよな?」
『あぁー、確かに如何なんだろ。聞いてくれば良かった。でもタッチーがっつりタメ口じゃん!』
立「探偵社に襲撃してた頃の印象が強いからな。あんま上司って感じしねーんだよ。」
コクコクと頷く広津さんと銀ちゃん。
タッチーに同意はしたものの矢張り礼儀がなっている二人は敬語で話してくれる。
『でも私あんまり堅苦しいの好きじゃないからさー、広津さんも銀ちゃんも敬語じゃなくて良いよ!』
銀「そっ、それは流石に……」
『えぇーっ!じゃあ敬語じゃなかったら呼ばれても返事しない!』
立「子供かアンタは。まぁ銀は兎も角、爺さんは敬語ありきだから見逃してくれ。」
『執事キャラだもんねー。ギュ◯ターと被るわ。』
銀「?」
首を傾げる銀ちゃんとタッチー。
タッチー、突っ込みなんだから色んな知識入れとかないと駄目だよ。
生半可な気持ちじゃ此の先やっていけないよ?