第14章 ビー玉
中「何処かの誰かさんがチョーカーを奪っていきやがった所為で調子狂って進まねェンだよ。」
『そんな繊細な男だったっけ?もしかして此れ特殊な奴なの?重り付き?発信機付きとか?』
中「普通のだよ!!いいから其の首に着けてる奴返しやがれってンだ!」
太「そうだね。愛理ちゃんにはセンスが悪いチョーカーなんて似合わないよ。」
中「手前ェ……。殺ってやるよ、此処で。」
云い終えると同時に太宰さんの方へ殴りかかった中也だがいとも簡単に避けられた。
君の事など御見通しさ、と云う台詞と共に。
其れにますます腹を立てたらしい彼は蹴りを御見舞いしようとするが又もや失敗に終わった。
中「クソッ!!」
太「何年君と組んでたと思ってるのさ。」
ん?組んでた……?
『って事は貴方があの太宰治!!!?』
太「おや、私の事知っていてくれてたのだね。」
ポートマフィアの一員で在れば誰もが知っているであろう。
最強の二人組と語り継がれる双黒、そして最年少幹部。
そんな人が急に行方をくらませた上に処罰される事もなく生きていると噂だった。
真逆武装探偵社に居るなんて…。
『何故此処に?』
太「約束したのだよ。」
『……そう、ですか。』
太「誰と、とは聞かないのかい?」
『マフィアを抜ける程です。聞いても教えてはくれないでしょう?其れに人には云いたくない事の一つや二つ或るものですし。』
太「君は聡明だね。そんな人がちびっ子マフィアと組んでいるだなんて…。あ、もしかしてお守りなの?」
中「違ェよ!!どっちかと云うと俺がお守りしてやってンだよ!!」
『ちびっ子マフィア……(笑)』
江「ところでさ、君達用が済んだなら帰ってくれる?僕お菓子食べたいんだけど。」
『え?今も食べてますよね?』
江「もうすぐ無くなるから国木田に買いに行かせたいの。」
国「分かりました。此れが終わり次第買いに行きます。」